夫婦間において発生するモラルハラスメント(モラハラ)は、精神的な負担を伴い、夫婦関係に深刻な影響を与える問題です。モラハラの被害を受けている側が、夫婦関係を継続しつつもその問題に対処し、再発防止や関係改善を図るための手段として、「夫婦間合意契約書」の作成が有効と考えられます。
こちらの記事では、モラハラが発生した際にどのように夫婦間合意契約書が役立つのか、その契約書に含めるべき具体的な条項や内容、さらに契約書を作成する際に注意すべきポイントについて詳しく解説します。
夫婦間合意契約書とモラハラの関連性
以下では、夫婦間合意契約書とモラハラについて解説します。これを理解することで、夫婦間の問題解決に向けた具体的な手段としての契約書の役割と、モラハラの対策を把握いただけます。
夫婦間合意契約書とは
夫婦間合意契約書は、婚姻中の夫婦が合意に基づいて作成する契約書であり、夫婦関係の改善や問題解決を目的とした重要な手段です。この契約書は、夫婦間で発生した問題や課題に対処するために用いられ、双方が合意した内容を文書として明確にすることができます。作成する理由は多岐にわたりますが、代表的なケースには以下のようなものがあります。
一つは、夫婦間で深刻な問題が発生し、例えば一方が不倫やモラハラを行った場合などに、離婚を選択せず、関係の修復を図りたいと考える場合です。このような場合、夫婦間合意契約書を作成することで、問題解決に向けた具体的な取り決めや改善プランを明文化し、双方の意向を確認し合うことができます。
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モラハラとは
モラルハラスメント(モラハラ)とは、言葉や態度を用いて相手を精神的に圧迫し、苦しめる行為を指します。これは、夫婦間で特に問題となることが多く、相手の自尊心を傷つけ、深刻な心理的ストレスを引き起こす原因となります。そのため、モラハラを行う夫や妻の態度を改めるためにも、夫婦間合意契約書が利用されることがあります。モラハラを改善するためには、具体的な対策を合意し、それを契約書に明記することが重要です。これにより、モラハラ行為を止めるための具体的な取り決めを行い、再発防止に向けた努力を明確化することができます。
このように、夫婦間合意契約書は、夫婦間で発生したモラハラ問題を解決し、関係を改善するための具体的かつ実効性のある手段として機能します。
モラハラのケースにおける夫婦間合意契約書の記載内容
モラハラのケースにおける夫婦間合意契約書の記載内容には、以下のような項目が含まれることが一般的です。
- 作成の理由
合意書を作成するに至った背景や目的を明記します。ここでは、モラルハラスメント(モラハラ)の具体的な事例やその影響を説明し、なぜこの契約書が必要となったのかを詳述します。例えば、モラハラ行為がどのように夫婦関係に悪影響を及ぼし、どのような改善が求められているのかを具体的に記載します。 - 改善すべき行動や態度
モラハラの改善を目指す合意書では、問題となっている具体的な行動や態度を詳細に記述します。例えば、言葉による暴力、無視、過度な批判、侮辱といったモラハラの具体的な行為を特定し、それに対する改善策を明示します。例えば、「家事もできないのか」や「こんなこともできないのか」といった、能力を否定するような言動を控えることが求められます。また、広範な記載として「感情的な反応を抑え、冷静な対応を心掛ける」といった具体的な行動改善を指示することが考えられます。 - 違反時の対応策
合意内容が守られなかった場合に講じる措置について記載します。モラハラの場合、違反が発覚した際に取る対応として、協議離婚の検討、専門家によるカウンセリングの受診、再発防止のための具体的な対策などが考えられます。また、ペナルティとして慰謝料や解決金、違約金などの請求も検討されるでしょう。
このように、モラハラに関連する夫婦間合意契約書は、問題の具体的な内容を明確にし、改善に向けた実効性のある取り決めを盛り込むことによって、問題解決と関係改善を図るための重要な文書となります。
モラハラの具体例について
モラハラについては、先述の通り、言葉や態度を用いて相手を精神的に圧迫し、苦しめる行為です。この説明を踏まえて、モラハラの具体的な例について説明します。主に以下のような行為が含まれます。
- 言葉の暴力
侮辱的な言葉や人格を否定するような発言を繰り返すこと。例えば、「こんな簡単なこともできないのか」といった能力を否定する言葉です。 - 無視
相手の存在や意見を意図的に無視し、コミュニケーションを断つこと。 - 過度な批判
常に相手の行動や選択を批判し、否定的な評価をすること。例えば、どんなに努力しても「どうせ無駄だ」等といった言葉で励ましを拒むことです。 - 侮辱
公然と相手を侮辱し、尊厳を傷つける行為。例えば、周囲の人前で「あなたは本当に役立たずだ」と言うことです。
これらの行為は、被害者に対して深刻な精神的ストレスを引き起こし、夫婦関係を大きく悪化させる原因となります。モラハラを防ぐためには、合意書のような具体的な取り決めを行い、相手に対する行動や態度の改善を促すことが重要です。モラハラの改善を目指す合意書は、夫婦間の問題を解決し、より健全な関係を築くための有効な手段となります。
夫婦間合意契約書を作成することでモラハラは防止できるのか
夫婦間合意契約書は、モラハラの防止に一定の効果が期待されます。具体的には、契約書において厳格な内容を定めることにより、当事者がその内容を意識し、行動を改める可能性が高くなるからです。契約書に記載された規定を守ることが期待されるため、モラハラ行為が抑制される可能性があります。
さらに、公正証書として作成することで、その原本が公証役場に保管されるため、モラハラが原因で将来的に離婚を検討する際には、公正証書を基に当時のモラハラの事実を明確にすることができます。モラハラは法定離婚事由の「婚姻関係を継続し難い重大な事由」として認められる可能性があるので、裁判離婚を進める際にも有効な証拠として利用することができます。
モラハラが原因で夫婦間合意契約書を作成するメリットまとめ
- 再発防止
夫婦間合意契約書にモラハラ行為を具体的に禁止する条項を盛り込むことで、再発を防ぐことができます。契約書に明確なルールや期待が設定されることで、問題行動の抑制が図られます。 - 信頼関係の再構築
夫婦間で問題点を共有し、解決策を具体的に合意することで、信頼関係を再構築することができます。モラハラの具体的な行為や改善策を明文化することで、双方がどのように行動すべきかが明確になり、理解と協力を促進できます。 - 法的な証拠
夫婦間合意契約書は法的な証拠として利用することができ、問題が再発した場合には有効です。特に、公正証書として作成することで、その内容に法的な効力を持たせることができ、契約の履行が求められる場合や紛争が生じた際には、契約内容が証拠として活用されます。また、公正証書は公証役場で保管されるため、契約内容の真正性が保障され、裁判などの法的手続きにおいても信頼性が高まります。
夫婦間の契約に関する取消権の問題
夫婦間契約は取消権を考慮する必要があります。民法第754条によれば、夫婦間の契約は婚姻中に一方から取り消すことができると規定されています。この条文は、婚姻中に夫婦の自由な意思に基づかない契約が締結される可能性を考慮し、契約の取り消しを認めています。
しかし、最高裁判所は「婚姻中」という言葉を形式的な婚姻の継続だけでなく、実質的にも婚姻関係が維持されている状態を意味すると解釈しています。そのため、実質的に夫婦関係が破綻している場合には、形式的に婚姻関係が継続していても、民法第754条の「婚姻中」には該当しないとされます。
夫婦間の契約を公正証書ですること
公証人によっては、夫婦間契約の取消権を考慮して、公正な契約ができない可能性があるため、モラハラを理由にした契約の公正証書の作成を拒否されることがあります。このような状況では、モラハラに対応するために、一度別居し、婚姻費用に関する契約を公正証書で作成する方法も検討することができます。これにより、公証人が公正証書の作成を認めやすくなり、別居の理由としてモラハラを契約書に明記することが可能となります。
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モラハラによる夫婦間合意契約書作成の手順
モラハラによる夫婦間合意契約書の作成手順について、具体的な手順とポイントを次のように説明します。これを知ることで、手順の理解が深まり、よりスムーズに契約書を作成し、効果的な問題解決が期待できます。
- 夫婦間での話し合い
まず、夫婦間でモラハラに関する問題点を共有し、解決策について話し合います。この話し合いは冷静かつ建設的に行うことが重要です。ただし、話し合いのタイミングには注意が必要です。例えば、相手が仕事でストレスを抱えているときや疲れているときに無理に話し合いを持ちかけると、かえって状況を悪化させる可能性があります。そのため、適切なタイミングを見極めて話し合いを行う必要があります。 - 専門家の利用
夫婦間合意契約書を作成する際には、専門家のサポートを受けることが有効です。当事務所をはじめ、行政書士などの専門家に依頼することで、法的な視点から適切な内容で契約書を作成することができます。依頼を検討する際には、その専門家がどれほどの実績を持っているか、また費用がどの程度かかるかを事前に確認しましょう。費用や作業期間については事務所によって異なるため、複数の候補から最適な選択を行うことが大切です。 - 夫婦間合意契約書の作成
専門家に依頼する場合、一般的には契約書の作成に約3週間程度が必要とされますが、これは事務所ごとに異なる可能性があります。依頼する際には作成期間についても確認しておくと安心です。また、契約書の内容には、モラハラの具体的な行為やそれに対する防止策を明記し、再発防止に向けた取り決めをしっかり盛り込みます。さらに、法的効力を高めるために、公正証書として作成することも検討すると良いでしょう。 - 作成後の対応
夫婦間合意契約書を作成した後、契約書を作成したことで安心して放置するのは避けるべきです。契約書は定期的に見直すことで、内容が現状に適しているか確認し、必要に応じて修正や追加を行います。特に、契約書作成時には見えなかった問題が、日常生活の中で浮かび上がることがよくあります。そのため、定期的な見直しを行うことで、夫婦関係の改善やモラハラの再発防止に効果的な対応が継続できるようになります。
このように、モラハラを防止するための夫婦間合意契約書の作成には、事前の計画と継続的な対応が重要です。適切な手順を踏むことで、夫婦関係の改善やモラハラの再発防止に向けた具体的な成果が期待できます。
モラハラによる夫婦間合意契約書の作成はお任せください
モラハラ問題は夫婦関係に深刻な影響を与えるため、早期に対応することが重要です。夫婦間合意契約書は、モラハラの再発防止や信頼関係の再構築に有効なツールです。合意契約書を作成し、定期的に見直しを行うことで、夫婦関係を健全に維持することができます。専門家のアドバイスを受けながら、適切な対応を進めていくことが大切です。
近年、インターネット上には様々なサンプルやテンプレートが豊富にありますが、それらを利用して適法な契約を結ぶことはできるのでしょうか。各ケースには特有の事情があるため、安全な契約を確保するには専門家の関与が必要です。
当事務所では、民事法務を専門にし、夫婦、カップル等の誓約書、契約書、合意書、示談書の作成を多数サポートしてきました。また、事務所は大阪市内に拠点を構えていますが、こういった書面の作成作成サポートについては、大阪府、兵庫県、奈良県、京都府をはじめ、東京都、神奈川県、沖縄県、広島県など、広範囲な地域からのご依頼にも対応しています。以下では、当事務所にご依頼いただいた場合の手続きの流れなどについてご説明いたします。
ご依頼後の流れ
モラハラによる夫婦間合意契約書の作成をご希望でしたら、次の流れによりご申込いただけます。
1.ご連絡
まずは、次のお問い合わせフォーム、メール又はお電話等でお申込みください。お申込みの時点では、モラハラによる夫婦間合意契約書を作成するために必要な「事件の概要や経緯、希望」等をお伺いさせていただきます。行政書士は、依頼を受けた業務や内容について守秘義務が課されていますので、安心してご相談いただくことができます。
お問い合わせフォーム→こちら Tel:050-3173-4720 |
2.お見積書とご契約
前記1によりお伺いした内容を元に、お見積書と契約書を作成させていただきます。内容にご了承いただけた場合には、契約とお振込みをいただきます。お振込みは、契約後5日以内の事前払いとさせていただいておりますので、ご了承ください。
3.モラハラによる夫婦間合意契約書の案文作成
当事務所によって、契約書の案文を作成し、チャットやメールによってお送りさせていただきます。内容を、ご夫婦で確認いただきながら、内容や表現の変更や修正を重ねて、最終的にお二人が合意された契約書を完成させます。なお、変更や修正においては、追加費用をいただいておりませんので、最後まで安心してサポートをご利用いただけます。
お問い合わせ
基本料金
業務内容 | 料金 | 概要 |
夫婦間合意契約書 | 35,000円 | 夫婦間の合意内容を記載した契約書を作成させていただきます。 |
別居契約書 | 35,000円 | 別居時に作成する婚姻費用等を決めた契約書を作成させていただきます。 |
離婚協議書 | 30,000円 | 離婚に伴う契約書を作成させていただきます。 |
公正証書のサポート | 30,000円~ | 上記の契約について公正証書として作成する場合にはこちらの料金が加算されます。なお、上記全ての契約で公正証書の作成が可能なわけではありませんので、ご了承ください。 |
お客様の声
現在(令和6年6月)時点で、他のウェブサイトやGoogleなどを含めて、計150件以上の口コミをいただいており、総合的な評価は「4.9/5」と高く評価されています。このため、当事務所が提供するサービスは自信を持ってご提供しています。
ただし、すべての口コミが良い評価ではなく、改善すべき点もあります。具体的には、相談のしやすさなどに関する改善点が見られますので、日々その向上に努めています。以下は、お客様からいただいたご感想の一部です。
作成のイメージ
通常は7ページから9ページの契約書や合意書等を作成させていただいております。
夫婦間合意契約書を夫や妻のモラハラを理由に作成する-よくある質問
Q.夫婦間合意契約書を作成する目的は何ですか?
A.夫婦間合意契約書は、夫婦間で問題が発生した際に解決に向けた具体的な取り決めを文書化し、双方が合意した内容を確認するために作成します。特にモラハラが問題になった場合、その防止策や改善策を明確にするために利用されます。
Q.モラハラが問題になっている場合、契約書は効果がありますか?
A.はい、モラハラの具体的な行為を禁止する条項を盛り込むことで、再発を防ぐ効果が期待できます。違反時の対応策も明記することで、行動を改めるきっかけになります。
Q.契約書にはどのような内容を記載すべきですか?
A.モラハラ行為の具体例、改善すべき態度、違反時の対応策、契約書の目的や背景などを記載します。また、再発防止に向けた取り決めや、信頼関係を再構築するための具体的な行動計画も重要です。
Q.夫婦間合意契約書は法的に効力がありますか?
A.夫婦間合意契約書には法的な効力がありますが、公正証書にすることでさらに強い法的効力が得られます。公正証書として作成することで、違反時に強制執行が可能となり、トラブル発生時の対策になります。
Q.夫婦間で合意した内容を守らなかった場合、どうなりますか?
A.合意内容が守られなかった場合、違約金や慰謝料の請求、協議離婚などの対応が検討されます。契約書に違反時の対応策を明記することで、問題解決に向けた具体的な対策が講じられます。
Q.夫婦間合意契約書の作成には専門家が必要ですか?
A.専門家を利用することは推奨されます。行政書士等に依頼することで、法的に適切で実効性のある契約書を作成できます。
Q.契約書を公正証書にするメリットは何ですか?
A.公正証書にすることで、契約内容に強制力が生じ、トラブル時に裁判所の手続きを経ずに強制執行が可能です。モラハラが再発した場合や、契約違反があった際に法的な証拠としても利用できます。
Q.夫婦間契約は後から取り消すことができますか?
A.民法第754条により、夫婦間の契約は婚姻中であれば一方から取り消すことができます。ただし、実質的に夫婦関係が破綻している場合、この取消権は認められないことがあります。
Q.モラハラによる契約書を作成する際、どのような手順が必要ですか?
A.まず、夫婦間で話し合いを行い、問題点と改善策を共有します。その後、専門家に依頼し、契約書を作成します。公正証書として作成する場合は、公証役場で手続きを行います。契約書作成後も定期的に見直すことが重要です。
Q.モラハラの具体例にはどのようなものがありますか?
A.言葉の暴力、無視、過度な批判、侮辱などが挙げられます。これらの行為は、相手に精神的なダメージを与え、夫婦関係を悪化させる原因となります。
Q.夫婦間で契約書を作成する際に注意すべき点はありますか?
A.契約内容が双方にとって公平で現実的であること、そして合意内容が具体的であることが重要です。また、作成後は契約内容を守り、問題が発生した場合には速やかに対処することが求められます。
Q.モラハラを防ぐためにどのような対策が有効ですか?
A.夫婦間合意契約書を作成することが有効です。モラハラ行為を明確に定義し、その防止策を具体的に記載することで、再発を防ぐ効果が期待できます。また、定期的なカウンセリングや、問題が発生した場合の迅速な対応も重要です。
Q.夫婦間の信頼関係を再構築する方法はありますか?
A.信頼関係を再構築するためには、問題点を共有し、解決策を話し合うことが大切です。契約書を作成し、合意内容を明文化することで、双方が協力し合い、再発防止に努める姿勢が求められます。
Q.夫婦間合意契約書は離婚時にも役立ちますか?
A.はい、離婚を考える際にも有効です。モラハラが原因で離婚を検討する場合、夫婦間合意契約書は法的な証拠として利用できます。公正証書として作成していれば、裁判手続きでも証拠としての効力が高まります。
Q.夫婦間合意契約書の作成にはどれくらいの期間がかかりますか?
A.契約書の内容や専門家に依頼するかどうかによりますが、一般的には作成に数週間かかることが多いです。作成する前に、内容や作成期間についてしっかり確認することが重要です。
夫婦間合意契約書を夫や妻のモラハラを理由に作成する-まとめ
この記事では、夫婦間合意契約書の作成についてモラハラを原因に作成するケースと作成する重要性について詳しく解説しました。下記では、本記事の内容を簡潔にまとめて記載しております。モラハラ問題に直面している夫婦にとって、合意契約書は問題解決の一助となれば幸いです。
1.夫婦間合意契約書とモラハラの関連性
夫婦間合意契約書は、夫婦間の問題解決を目的とした文書で、モラハラ(言葉や態度による精神的圧力)を防ぐために有効です。契約書により、モラハラの具体的行為を止めるための合意内容を明文化し、双方が改善に向けた取り組みを明確化できます。
2.モラハラに関連する契約書の内容
・作成理由:モラハラの具体例やその影響を記載し、契約書作成の背景と目的を明確にします。
改善すべき行動:言葉の暴力、無視、批判などモラハラ行為を特定し、それに対する具体的な改善策を記載します。たとえば、侮辱的な言葉を控えるなど。
・違反時の対応:違反があった場合の対応策として、離婚検討、カウンセリングの受診、慰謝料請求などを記載します。
3.モラハラの具体例
・言葉の暴力:「こんなこともできないのか」など、相手を否定する発言。
・無視:意図的にコミュニケーションを断つ行為。
・過度な批判や侮辱:「どうせ無駄だ」など、相手の努力を否定する発言や人前での侮辱。
4.夫婦間合意契約書の効果と注意点
・再発防止と信頼関係の再構築:合意書でモラハラ行為を抑え、信頼関係を回復します。契約書により行動が監視されるため、問題行動の抑制効果が期待されます。
・法的証拠:公正証書化することで、法的効力を持たせることができ、将来的な紛争時に有効な証拠となります。ただし、夫婦間契約には取消権があり、注意が必要です。
5.作成手順
⑴話し合いと専門家の利用:冷静に問題を共有し、行政書士などの専門家に依頼して契約書を作成します。依頼時には専門家の実績や費用も確認しましょう。
⑵公正証書化:公正証書にすることで契約の法的効力が強化されます。作成時には取消権に関する注意が必要です。
⑶定期的な見直し:作成後も内容を見直し、現状に合った改善を続けます。特に新たな問題が生じた際には適宜対応を行います。
【参考】 >民法 – e-Gov法令検索 |
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