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事実婚では契約書を作った方がよい/4つの理由を用いて解説

事実婚は契約書を作った方がよい/4つの理由を用いて解説 同棲

「事実婚の場合には、契約書を残しておいた方がいいと聞きましたが本当ですか?」といったご質問をたまに受けます。結論として、事実婚の場合には契約書を作成しておくべきでしょう。その理由については本文中に述べさせていただきます。

こちらの記事では、事実婚の法律の位置づけや、事実婚において考えられること、なぜ事実婚は契約書を作成しておいた方がよいのかなどについて解説させていただきます。

事実婚とはなにか

事実婚とはなにか

事実婚とは、事実上婚姻している状態にある男女のことをいいます。事実婚の対置される概念として「法律婚」があります。

法律婚は婚姻の届出をしているので、法律上の夫婦として認められますが、事実婚は婚姻の届出をしていないので、生活の実態として夫婦と認められていますが法律上の夫婦としては認められません。事実婚は「内縁関係(内縁婚)」などとも呼ばれます。

事実婚の実態

近年、事実婚を選択する夫婦がメディアでも紹介されています。事実婚に関するデータは少なく、実態の調査は難しいですが、令和3年に内閣府が調査したデータを見ると事実婚を選択している人数は全体人口の2~3%と言われています。

調査の詳細は、調査回答者のうち、「配偶者がいる」と回答した人は2,3%であり、その内「事実婚」と回答した人は2,9%であったとされています。事実婚は全体を見ると少ないと感じられると思いますが、事実婚を選択する大きな要因は夫婦の名字・姓の問題があることが指摘されています。

事実婚契約書で主に定めること

事実婚契約書へ記載する内容

婚姻意思の合意

当事者双方が、法律上の婚姻はしていないものの、夫婦同様の共同生活を営む意思があることを明確にします。これは、事実婚関係の存在を示す重要な基礎条項となります。

合意による解除(事実婚の解消)

事実婚を解消する場合の方法や手続について定めます。一方的な解消ではなく、合意による解消を原則とすることで、不要な紛争を防ぐ効果があります。

同居義務・協力義務

同一住所での生活や、共同生活を維持するための協力関係について定めます。法律婚における「同居・協力・扶助義務」に近い考え方を、契約として明文化する条項です。

医療行為や介護等の同意【重要】

法律婚で当然に認められる行為であっても、事実婚の場合には、認めるかどうかの判断が分かれるケースがあります。

その一つに、医療行為の同意があります。医療行為の同意については、通常配偶者であれば認められる権利ですが、事実婚の場合には医療行為の同意やそれに付随する内容(医師による医療行為の説明、カルテの開示など)を互いに委任する契約を定めておいた方が良いでしょう。

この条項を記載することによる委任の有効性を認めるかどうかの判断は不明ですが、病院が委任を有効と判断する場合に、このような契約書や公正証書が有効な判断の材料となることは確かでしょう。

【関連記事】
>内縁・事実婚の医療同意を定める契約書や公正証書について

互いの財産の帰属【重要】

事実婚のカップルは、法律婚のカップルと同様の法的扱いを受けることができません。そのため、法律婚の配偶者には認められる「相続権」や「税金の免除」等が認められず、一方が死亡した場合に、相手の財産の相続をすることができなくなります。

このような場合には、遺言書を作成するなどの対策が考えられますが、遺言の場合は、遺言者が自由に撤回することができますので、確実にその方の財産を取得できるかは分かりません。この対策として、事実婚契約書に死因贈与に関する条項を記載しておくことで、上記遺言よりも安心していずれかが先に死亡した場合の財産の帰属を決めておくことができると考えられます。ただし、死因贈与についても撤回が認められるケースがありますので、その点の理解が必要です。

補足:遺言と死因贈与の違い

遺言は、遺言者が単独で行う法律行為であり、遺言書を作成した後であっても、いつでも自由に内容を変更・撤回することができます。そのため、遺言は将来の事情の変化に応じて柔軟に見直すことができる点が特徴です。

これに対し、死因贈与は、贈与者と受贈者との間で成立する契約です。「贈与者の死亡を条件として財産を与える」という点では遺言と似ていますが、当事者双方の合意によって成立する点に大きな違いがあります。

このため、死因贈与については、契約である以上、贈与者が一方的に自由な撤回をすることはできないと考える見解もあります。もっとも、実務や裁判例においては、死因贈与の内容や締結時の事情によって、撤回の可否が争われるケースもあり、一律に判断されるものではありません。

遺言と死因贈与はいずれも「死亡時の財産の帰属」を定める手段ですが、撤回の自由度や法的性質が大きく異なるため、どちらを選択すべきかは慎重な検討が必要です。目的や家族関係、将来の変更可能性などを踏まえたうえで、適切な方法を選ぶことが重要といえるでしょう。

事実婚契約書で記載されるその他の内容

事実婚契約書には、これまでに述べた内容以外にも、次のような事項を定めることが一般的です。

子どもの認知および氏に関する事項

子どもが生まれた場合の認知の意思や、子どもの氏の取り扱いについて定めることがあります。
法的な効果には限界がありますが、当事者間の意思確認として重要な意味を持ちます。

日常家事に関する代理権

日常生活に必要な契約や手続について、相手方が代理して行えることを定めます。
これにより、生活上の手続を円滑に進めやすくなります。

相互扶助の義務

病気や失業など、生活上の困難が生じた場合に、可能な範囲で相互に支え合うことを定めます。
事実婚においても、実質的な夫婦関係を維持するために重要な条項です。

事実婚契約書に定めることによる法的効果

上記の各事項は、法律婚の場合には、夫婦間で特別な契約を結ばなくとも、法律によって当然に認められる関係性です(ただし、夫婦財産関係については例外や選択の余地があります)。

一方で、事実婚の場合には、これらの権利義務が当然に認められるわけではなく、明確な取り決めがなければ法的保護を受けにくいのが実情です。

そのため、事実婚を選択する場合には、「信頼関係があるから大丈夫」と考えるだけでなく、将来のトラブルや不測の事態に備えて、必要な事項を契約書として明文化しておくことが重要といえます。少なくとも、上記で挙げた条項については、事実婚契約書に記載しておくことが望ましいでしょう。

また、これらの内容を公正証書として作成しておくことで、単なる私文書よりも高い証拠力を持つ契約書とすることができます。将来、当事者間で認識の食い違いが生じた場合や、第三者との関係で契約内容を示す必要が生じた場合にも、公正証書は有効な資料となります。

事実婚契約書を公正証書で作成することを検討されている方は、手続の流れや注意点について、下記の関連記事もあわせてご参照ください。

【関連記事】
>事実婚契約を公正証書ですることを検討されている方はこちらをクリック

事実婚でも被扶養者になれるか?

事実婚でも被扶養者になれるか?

内縁関係であっても、被扶養者としての認定は可能とされています。しかし、収入要件や同居等の証明が必要となりますので、世帯全員の住民票や被扶養者異動届等の書類の提出が必要です。

なお、実体として内縁関係であっても住民票の上の続柄が「同居人」であると、扶養認定を受けることができず、「夫又は妻(未届)」のように記載されている必要があります。

被扶養者となるメリットは

内縁関係で被扶養者となるメリットは次のことが挙げられます。詳細は後述しております。

  • 健康保険料の免除
  • 第三号被保険者※1の扱いとなる
  • 事実婚の証明ができる

※1)第三号被保険者とは、第二号被保険者(国民年金の加入者であり、厚生年金に加入している者)に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者のことをいいます。保険料は、第二号被保険者全体で負担しますので、個別に納める必要はありません。

健康保険料の免除
内縁関係であっても、扶養により保険料の免除を受けることができます。

第三号被保険者の扱いとなる
第三号被保険者となることで、保険者が保険料を負担しますので国民年金の保険料の支払が不要となります。

事実婚の証明ができる
事実婚の証明方法は、公正証書や住民票など様々考えられますが、被扶養者であることの証明によっても同様に可能です。

事実婚契約書を作成する4つのメリット

メリットのイメージ

事実婚契約書を作成することによる効果を既にいくつかあげさせていただきましたが、作成することによりどのようなメリットが得られるのかを、まとめさせていただきます。

  • 法律婚と同等の夫婦間の法律関係に近づけることができる
  • 互いの財産の帰属を契約しておくことができる
  • 夫婦では契約しない内容も決めることができるので、事前に起こりうる問題を想定しておくことで、問題が起きたらスムーズに解決することができる
  • 公正証書によっても作成することができる

下記に詳細を説明します。

法律婚と同等の夫婦関係に近づけることができる

事実婚契約書を作成する一番の目的は、法律婚の夫婦間の法律関係と近づけることではないでしょうか。事実婚契約書を作成することで、事実婚の状態ではあるものの、法律婚の状態に近い夫婦間の法律関係を実現することができます。

互いの財産の帰属を契約しておくことができる

事実婚では、民法上の法定相続人に該当しませんので、相続権が発生しません。そのため、相手の財産を取得するには、遺言する又は契約を締結するなどして、死後の財産の帰属を決めておく必要があります。(これをしなければ、亡くなった方の子供や親に財産が相続されてしまいます。)事実婚契約書では、例えば死因贈与を条項に加えることができますので、亡くなった方の財産を包括的に又は特定的に取得することができるでしょう。

問題解決がスムーズ

事実婚契約書に記載する内容は、婚姻中の問題の対処を目的とする内容が多いです。そのため、契約後に想定していたことが起こった時に、契約条項に沿ってスムーズに問題に対応することができると言えます。

公正証書によっても作成することができる

事実婚契約の場合、公正証書として作成することができます。夫婦間の契約の場合には、夫婦間の取消権が理由で公証役場によっては作成を断られることがありますが、事実婚契約の場合には、そのように断られることはほとんどないでしょう。

なお、夫婦間取消権は民法改正により削除されました。

事実婚契約書の作成依頼は/専門の行政書士にお任せください

事実婚契約書の作成依頼は/専門の行政書士にお任せください

当事務所は、夫婦関係の契約書や浮気、不倫の防止に関する誓約書又は合意書を作成することを専門に取り扱っている行政書士事務所でございます。これまでに、夫婦間の契約について数多くご相談を受け、契約書を作成してきた経験があります。現在、事実婚の状態であり、こちらの記事をご覧いただき、事実婚契約書の作成を検討いただけた方は、まずは当事務所の無料相談をご利用ください。無料相談は、電話で約30分を予定しております。

料金

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当事務所の依頼後の流れ

1.お問い合わせ
電話や問い合わせフォームより、事実婚契約書を作成されたい旨をお伝えください。

2.御見積とご契約
その後、お伺いした内容で御見積書と契約書を作成させていただきます。料金にご承諾をいただけましたら、電磁的な方法による契約をしていただきます。

3.お支払い
当事務所のサービスは事前払い制とさせていただいております。契約後5日以内に金額をお支払いください。

4.事実婚契約書の案文作成
上記3によりお振込みいただいた日から約1週間で契約書の案文を作成させていただきます。案文作成後は内容をPDFによってご確認いただき、変更や修正があればその都度対応させていただきます。

5.事実婚契約書の製本と郵送
製本と郵送をご希望いただきましたら、これらの手続も対応させていただきます。

事実婚の契約についてよくある質問

Q1.依頼した場合の大体の費用はいくらでしょうか。
作成内容や条項の数によって多少前後しますが、概ね30,000円〜40,000円程度で作成するケースが多いです。財産分与や解消時の取り決めなど、内容が多岐にわたる場合は事前にお見積りをご案内します。

Q2.事実婚契約書の依頼から作成までの期間を教えてください。
原則として、費用のお支払い後、1週間前後で初稿を作成いたします。ヒアリングや修正対応を含めると、最初のご相談から完成まで約2週間程度が目安となります。

Q3.事実婚契約書は公正証書にできますか。
内容によっては公正証書にすることが可能です。ただし、公正証書化できるかどうかは最終的に公証人の判断によるため、契約内容や当事者の状況によっては認められない場合もあります。

Q4.事実婚契約書は法律的に有効なのでしょうか。
事実婚契約書は、民法上の契約として有効に成立します。もっとも、法律に反する内容や、一方に著しく不利な条項については無効と判断される可能性があるため、内容の設計が重要です。

Q5.将来、内容を変更することはできますか。
双方の合意があれば、契約内容の変更や追加は可能です。ライフステージの変化に応じて、見直しを行う方も少なくありません。

Q6.事実婚を解消する場合にも契約書は役立ちますか。
はい。解消時の取り決めをあらかじめ定めておくことで、感情的な対立やトラブルを避けやすくなります。特に金銭面の整理において、契約書が重要な役割を果たします。

Q7.相談だけでも可能でしょうか。
はい、可能です。「契約書を作るべきか迷っている」「どこまで決めておくべきか分からない」といった段階でも、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
行政書士 大倉雄偉

【自己紹介】
行政書士:大倉雄偉
保有資格:行政書士、宅地建物取引士

【専門業務・強み】
経験:当事務所は、民事法務を専門とする行政書士として、これまでに多数のカップル、夫婦、同性間の契約書や誓約書、公正証書の作成サポートを行ってまいりました。
評価:ネットの総口コミ数は現在150件を超えており4.9/5と高い評価をいただいていることも当事務所の強みです。

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