2022.03.25
相続関係説明図の作成について
この記事では、相続関係説明図の説明や、作成方法について画像付きで解説しています。できる限り皆様にわかりやすいように記載したので、ご覧ください。
相続人調査とは
被相続人(故人)の財産を相続する相続人(相続を受ける人)を確定するために行う調査です。相続人を確定させるには、被相続人や推定相続人の戸籍を集めて、家族関係を確認する必要があります。
相続人が確定すれば、相続関係説明図と呼ばれる被相続人と相続人の関係を一目でわかるようにした図を作成します。
【関連ページ】 >相続で必要な戸籍について
相続関係説明図とは
相続関係説明図は、相続が発生した後に相続人の調査を行った後に収集した戸籍謄本や除籍謄本を基に作成した被相続人の家族関係を表した図です。
そもそもなぜ、相続でこの相続関係説明図が必要かというと、相続による名義変更を行う際に法務局や金融機関では被相続人(故人)の死亡の事実や、家族関係を表した書面(戸籍謄本等)が必要となります。
その際に、相続で必要な戸籍は10~20程度と膨大な量になることが多いので、各場所の相続の担当員が被相続人の家族関係を早く把握できるように、作成されます。さらに、金融機関での相続手続は、戸籍の束と相続関係説明図を持参するのですが、相続関係説明図を作成していると、戸籍の束は当日に返還されるので、その他に名義変更等の手続がある場合には、相続関係説明図の作成をお勧めします。
相続関係説明図は一般的に以下のような書式を用いて作られますが、作成において決まった書式があるわけではないので、下記の書式以外でも作成可能です。
相続関係説明図のテンプレート(Excel)→こちら
相続関係説明図の作成手順
1.戸籍の取得
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本と相続人の戸籍謄本を本籍地のある市区町村役場から収集します。
戸籍謄本は誰でも請求できるものではありません。法律上請求できるものは本人や配偶者、直系尊属(父母、祖父母等)直系卑属(孫、ひ孫等)と制限されいています。
それら以外のものが請求する場合は、取得理由を明らかにした書類や委任状を役所の窓口で提出しなければなりません。
また、役所が遠方にあり戸籍謄本の取得が困難な場合には郵送で取得することもできます。戸籍謄本を郵送で取得する場合の手数料の支払いは、定額小為替をあらかじめゆうちょ銀行等で購入する必要があります。なお、郵送取得を行う場合に忘れがちですが、取得した戸籍謄本を返送するための封筒も同封しましょう。
戸籍の取得方法
戸籍謄本は、最近ではマイナンバーカードがある場合にはコンビニでも取得できるようになりました。コンビニでの戸籍謄本の取得は、通常の役所で取得する場合よりも100円程度安いです。
下記は市区町村役場で戸籍を取得する場合の説明です。
【関連ページ】 >コンビニで戸籍を取る方法
⑴手続の場所
大阪市各区役所(窓口サービス課 /戸籍グループ等)
⑵請求書類
故人:戸籍謄本/住民票
相続人:戸籍謄本(抄本)/住民票(不動産の名義変更の際に必要)
⑶必要物
・本人確認書類
・申請書(役所の窓口で取得)
・委任状(直系親族以外の者が取得する場合)
2.相続関係説明図の作成
集めた戸籍謄本を元に被相続人と相続人の関係を整理し、その関係が一目でわかるように相続関係説明図を作成します。
相続人の調査は、推定相続人といわれる相続を受けることが予想される人(例 被相続人 母 推定相続人 娘)が原則行いますが、親族や代理人もすることができます。
また誰が相続をするのかは法律上定められており、遺言書などで「長男に全財産を相続させる」等の記載がない限り法律上定められた法定相続人が相続するとされています。
法務局の認証付きの相続関係説明図ってなに
相続関係説明図は、相続が発生した際に遺産の名義変更等の手続で必要となる書類ですが、通常は相続関係説明図とセットで、家族関係を証明するための戸籍が必要となります。
しかし、平成29年の5月の下旬に「不動産登記規則の一部を改正する省令」が施工されたことで、相続手続において金融機関や法務局等で、法務局の認証付きの相続関係説明図の利用ができるようになり、従来の戸籍の束を持参する必要がなくなりました。これを法定相続情報制度といいます。
法定相続情報一覧図
法定相続情報制度の利用により、作成された相続関係を説明する図を法定相続情報一覧図といいます。法定相続情報一覧図を作成するには、法務局の規則に従って作成する必要があります。
自分一人で相続人調査をすることが不安な方は
大倉行政書士事務所は相続専門の事務所です。お1人で相続手続を行うのが不安な方はお気軽にご相談ください。弊所では相続人調査を19,000円で行っております。
その他料金は→こちら