公正証書とは?借金で「公正証書」を作る意味 - 相続・遺言・離婚専門の大倉行政書士事務所

2026.01.12

公正証書とは?借金で「公正証書」を作る意味

公正証書とは?借金で「公正証書」を作る意味
借金・お金の貸し借り × 公正証書


家族・友人・知人・取引先など、身近な相手ほど「借用書だけでいいか」「口約束で大丈夫か」と迷いがちです。 しかし、借金の場面で多いのは返済が遅れる/連絡がつかない/条件の認識が食い違うといったトラブル。 そこで有力な選択肢になるのが、公正証書(公証役場で作る公文書)です。

本記事の立ち位置(著作権注意・免責)
本稿は一般的な情報提供を目的としたオリジナル記事です。法令・運用は改正や地域の運用、個別事情により異なります。 実際の契約や回収手続は、状況に応じた判断が必要です(個別案件は専門家へ)。
借金の約束を文書化し、公正証書で整理するイメージ

公正証書とは?借金で注目される理由

公正証書とは、公証役場で公証人が作成する公文書です。 借金(お金の貸し借り)において公正証書が注目されるのは、単に「書面に残す」だけでなく、 回収面での実効性証拠としての強さが期待できるからです。

借金トラブルは、最初から悪意があるというより、時間経過とともに 「返済が遅れて気まずくなる」「事情を言い出せない」「連絡を避ける」 といった流れで拗れることが少なくありません。 だからこそ、最初に条件を整理して合意し、記録を残すことが重要です。

ポイント1

返済条件を明確化(いつ・いくら・どう払う)

ポイント2

証拠として強い(言った言わないを減らす)

ポイント3

強制執行に繋げやすい設計が可能

借金をする側/される側へ
借りる側は「公正証書を提案する」ことで誠実さを示せます。 貸す側も「公正証書が前提なら検討してもよい」と判断しやすくなり、 感情ではなくルールで関係を守る方向に進められます。

借用書・契約書との違い(公正証書の強み)

借金の書面には、一般に「借用書」「金銭消費貸借契約書」「念書」などがあります。 これらも有用ですが、公正証書は公証人が関与して作成される点が大きな違いです。

借用書(手書き)でも良い?

金額が少額で、返済期間も短く、関係性も安定しているなら借用書でも足りる場面はあります。 ただし、借用書は書き方が曖昧になりやすく、 「利息は?」「遅れたら?」「分割に変えたら?」などの論点が空白のまま残りがちです。

公正証書の強み(実務的なメリット)

  • 本人確認・意思確認を経た形で作成されるため、争いになりにくい
  • 条項を整えて回収のルールを先に決められる
  • 内容設計により、未払い時の手続が進めやすくなる(※後述)
注意
公正証書は「作れば必ず回収できる魔法」ではありません。 相手に資力がない、所在不明、財産を隠される等の事情があると回収は難しくなります。 それでも、最初から公正証書で整えると、揉め方が小さくなるのが大きな価値です。

金銭消費貸借契約公正証書で決めるべき条項チェック

借金を公正証書で作る場合、基本は金銭消費貸借契約(お金を貸して返してもらう契約)を前提に、 返済条件を具体的に落とし込みます。

最低限:ここが曖昧だと揉めやすい

  • 元金(貸付額)
  • 貸付日/交付方法(振込・手渡し等)
  • 返済期限または分割返済の回数・各期日
  • 返済方法(振込口座、手数料負担、現金の場合の受領方法)

実務で差が出る:入れておきたい条項

  • 利息(有無・利率・計算方法)
  • 遅延損害金(返済が遅れた場合の扱い)
  • 期限の利益喪失(一定の滞納で一括請求できる条件)
  • 連絡先・住所変更(変更時の通知義務、到達擬制の扱い)
  • 担保・保証(連帯保証人、担保提供の有無)
行政書士視点のコツ
公正証書化を検討するなら、最初に「貸す側の不安」と「借りる側の現実的な返済能力」をすり合わせ、 守れる条件にすることが何より重要です。無理な条件は、結局また破綻しやすくなります。

「強制執行認諾文言」とは(回収の実務に効くポイント)

強制執行認諾文言のイメージ
借金の公正証書でよく話題になるのが、いわゆる強制執行認諾文言です。 これは簡単に言うと、一定の場合に裁判手続を経ずに強制執行へ進める余地を作るための設計要素です (ただし、実際に進められるかは条項内容・債務名義の適合・個別事情に左右されます)。

「未払いになったとき、どう動けるか」は、貸す側にとって非常に重要です。 一方で、借りる側にとっても、最初からルールが明確であれば 「延滞したときにどうなるか」を理解したうえで借りられるため、後の争いを減らせます。

注意(誤解されやすい点)
強制執行は相手の財産が把握できないと難易度が上がります。 また、相手に資力がない場合は、法的手段を取っても回収できないことがあります。 公正証書は「回収の土台を作るもの」と捉えるのが現実的です。

公正証書が向くケース/向かないケース

向くケース(作るメリットが大きい)

  • 貸付額が大きい、返済期間が長い
  • 分割返済で管理が必要(毎月払い等)
  • 過去に返済遅れがあった、関係が揺らいでいる
  • 借りる側が「誠実さ」を示したい(貸してもらう条件として提示)
  • 保証人や担保など、条件が複雑

向かない/慎重に検討すべきケース

  • そもそも合意ができない(連絡が取れない、条件を拒否される)
  • 返済能力が明らかに不足し、条件を整えても破綻が見える
  • 貸付の実体が曖昧(いつ・いくら渡したか不明確)
現場感のある一言
借金の契約は「信頼の証明」ではなく、信頼を壊さないための設計です。 公正証書はその設計を支える強い手段になり得ます。

作成までの流れ(準備→公証役場→完成)

公正証書の作成は、いきなり公証役場に行くよりも、事前に条件を整理し、 必要資料を揃えた方がスムーズです。

  1. 条件整理(ヒアリング)
    元金・返済期日・分割回数・利息・遅延損害金・期限の利益喪失・保証人の有無などを整理します。
  2. 資料準備・当事者確認
    当事者の本人確認資料、住所、連絡先、振込口座、必要に応じて保証人情報等を揃えます。
  3. 原案作成・公証役場との調整
    条項を文章化し、公証役場の運用に合わせて調整します(表現や必要事項の整合)。
  4. 公証役場での作成・署名等
    当日、公証人の確認のうえで完成へ。実印・印鑑証明書等が必要となる場合があります(案件により)。
  5. 完成・保管・運用
    完成後は、返済管理(入金確認・領収の取り扱い)まで含めて運用設計すると安心です。
注意
必要書類(実印・印鑑証明・本人確認等)や当日の手続は案件・公証役場の運用で変わります。 実務では「何が必要か」を先に固めることが、最短ルートです。

費用感の考え方(公証役場の手数料+サポート)

公正証書作成では、公証役場の手数料(公証人手数料等)が発生します。 手数料は一般に金額・内容により変動するため、まずは 「借金の元金」「分割の有無」「利息や遅延損害金の設計」などを確定させる必要があります。

ここに加えて、行政書士へ依頼する場合は、 条項設計・原案作成・資料整理・公証役場との調整等のサポート費がかかります。

考え方
借金トラブルのコストは「未回収」だけでなく、時間・精神的負担・関係破綻にまで広がります。 公正証書は、その総コストを抑えるための予防策として検討する価値があります。

近畿対応:奈良県生駒市の行政書士ができるサポート

当事務所(奈良県生駒市)では、借金の場面での金銭消費貸借契約公正証書について、 事前整理から原案作成、公証役場との調整まで一貫してサポートします。 近畿圏(奈良・大阪・京都・兵庫・滋賀・和歌山)でのご相談にも対応可能です。

借りる側の提案

「公正証書で作ります」を提示し、誠実さと返済意思を可視化。

貸す側の安心

条件を文書化し、未払い時の対応方針まで先に整理。

揉めない設計

無理のない返済計画・条項設計で、破綻と対立を減らす。


金銭消費貸借契約公正証書の作成サポート(奈良県生駒市/近畿対応)

「借金の条件を整えたい」「公正証書にしたいが何を決めればいい?」「保証人・分割・利息をどう書く?」など、 まずは状況を整理するところからお手伝いします。

  • 条項設計(分割・期限の利益喪失・遅延損害金・保証など)
  • 原案作成/必要資料の案内・チェック
  • 公証役場との事前調整(運用に合わせた整形)
  • 当日までの段取り整理(スムーズに完成へ)

※面談方法(来所・オンライン等)や必要書類は案件により異なります。まずは概要をお知らせください。

近畿圏の対応地域例
奈良県/生駒市/奈良市/大和郡山市/天理市/橿原市/香芝市/大阪府/東大阪市/八尾市/大阪市/枚方市/ 京都府/京都市/宇治市/兵庫県/神戸市/尼崎市/西宮市/滋賀県/大津市/草津市/和歌山県/和歌山市

【実例】金銭消費貸借契約公正証書を作成したケース

ここでは、行政書士として実際に相談を受け、公正証書作成まで対応したケースを、 守秘義務に配慮しつつ、内容を一般化して紹介します。 あくまで現場で起きがちな流れ・判断・調整を重視した事例です。

相談の背景(最初の問い合わせ)

相談者は40代男性(会社員)。大阪府在住。 数年前から交際していた知人女性に対し、生活費や事業資金として合計300万円を貸している状態でした。 当初は「落ち着いたら返す」という口約束のみで、書面は一切なし。

途中までは月5万円ずつ返済がありましたが、ある月を境に振込が止まり、 連絡も「今月は厳しい」「来月まとめて払う」という曖昧なやり取りに変わっていきました。 強く言えば関係が壊れそうで、どう切り出せばいいか分からないという状態での相談でした。

この時点での典型的なリスク
・貸付金額と返済済額の整理が曖昧
・返済期限が存在しない
・証拠が振込履歴しかない
・感情が絡み、直接の話し合いが難しい

行政書士として最初に行った整理

まず行ったのは、事実関係の徹底的な整理です。 感情論を排し、「何が確定していて、何が未確定か」を一つずつ言語化しました。

  • 実際に振り込んだ金額・日付(通帳・履歴で確認)
  • 現金手渡し分の有無と根拠
  • これまでに返済された総額
  • 現在の残元金
  • 今後、相手が現実的に支払えそうな金額

その結果、貸付総額300万円、返済済80万円、残元金220万円という整理に落ち着きました。 利息については、これまで請求したことがなく、 今回も「まずは元金回収を最優先したい」という意向でした。

「公正証書を提案する」ための戦略

このケースでは、いきなり「公正証書を作れ」と迫ると、 相手が警戒して話が壊れる可能性が高いと判断しました。 そのため、借りる側のメリットも含めた提案文言を一緒に整理しました。

実際に使った説明の方向性(要旨)
・裁判をしたいわけではない
・返済条件を整理して、お互いに安心したいだけ
・無理な条件にはしない
・第三者(公証人)が関与する形で整理したい

相談者からこの説明を行ったところ、相手も 「返す意思はあるが、毎月いくら払えるか整理したい」 という反応を示し、話し合いの土台が整いました。

返済条件の現実的な落としどころ

相手方の収入状況をヒアリングした結果、 毎月の安定返済額は3万円が限界という結論になりました。 このままでは返済期間が長期化するため、以下のような設計を行いました。

  • 元金:220万円
  • 毎月返済額:3万円
  • ボーナス月(年2回):各10万円を上乗せ
  • 利息:今回は設定せず
  • 遅延損害金:支払期日経過後は年14.6%
  • 2回連続滞納で期限の利益喪失

条件としては厳しすぎず、しかし支払が止まった場合の線引きは明確にしました。 これにより、感情的なやり取りをせず、 「ルールに沿ってどうするか」だけを考えられる状態になります。

公正証書作成までの実務対応

条件が固まった後は、私の方で金銭消費貸借契約公正証書の原案を作成し、 公証役場と事前調整を行いました。

  • 当事者双方の本人確認書類の案内
  • 返済スケジュール表の作成
  • 公証役場からの文言修正への対応
  • 当日の持参物・流れの事前説明

当日は、双方とも落ち着いた様子で公証役場に来所。 公証人から内容説明を受けたうえで署名押印し、 金銭消費貸借契約公正証書が無事完成しました。

公正証書作成後の変化

公正証書完成後、返済は再開されました。 特に印象的だったのは、相談者の次の言葉です。

「もう毎月催促しなくていいと思えるだけで、気持ちが全然違います」

実際、返済が数日遅れた月もありましたが、 条項に基づき淡々と連絡を入れることで、 感情的な衝突は起きませんでした。

行政書士として感じたこのケースの本質

この事例は、「回収できる・できない」以前に、 借金関係をルールに戻すことの価値を強く感じさせるケースでした。

公正証書は、相手を追い詰めるための道具ではありません。 むしろ、当事者双方を感情の消耗から解放するための装置です。

同じような状況の方へ
「今さら公正証書なんて言い出せない」と感じる段階ほど、 実務的には作成を検討すべきタイミングです。 こじれる前に、一度条件を整理することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 借金は口約束でも契約になりますか?

一般論として、当事者の合意があれば契約自体は成立し得ます。ただし、後から争いになると 「いくら」「いつまで」「利息は」などの立証が難しくなるため、借金は書面化(できれば公正証書化)を強くおすすめします。

Q2. 借用書があるのに、公正証書にするメリットは?

借用書は有効でも、条項が簡素で揉めやすいことがあります。公正証書では、条件を整理し、 実務で問題になりやすい点(分割、遅延時、期限の利益喪失、保証など)を最初から織り込めます。

Q3. 友人・家族間の借金でも公正証書は作れますか?

作れます。むしろ身近な関係ほど「言いにくい」「証拠が残りにくい」ため、最初にルール化しておくと関係悪化を防ぎやすいです。 借りる側が提案すると、誠実さの表現にもなります。

Q4. 公正証書があれば必ず回収できますか?

必ず回収できるわけではありません。相手に資力がない、財産がない・把握できない場合は回収が難しくなります。 ただし、公正証書で条件と証拠を固めることは、トラブルの拡大を防ぎ、回収の土台を作る意味があります。

Q5. 分割返済(毎月払い)でも公正証書にできますか?

可能です。分割の場合は、各回の支払日・金額・振込先・遅れた場合の取り扱い(遅延損害金や期限の利益喪失)を 具体的に設計することで、運用がスムーズになります。

Q6. 連帯保証人を付ける場合、何に注意しますか?

保証人は責任が重いため、保証範囲(元金・利息・遅延損害金・費用等)や保証意思の確認が重要です。 実務では、保証人にも本人確認や必要資料が求められることが多いので、事前準備が鍵になります。

Q7. 行政書士に依頼すると何をしてもらえますか?

主に、条項設計(揉めにくい条件の整理)・原案作成・必要資料の案内とチェック・公証役場との事前調整などです。 「何を決めればいいか分からない」段階でも、ヒアリングで整理して形にしていきます。

Q8. どの地域まで対応できますか?(奈良県生駒市/近畿)

近畿圏(奈良・大阪・京都・兵庫・滋賀・和歌山)を中心にご相談対応が可能です。 具体的な進め方(来所・オンライン等)は案件により調整しますので、お気軽にご相談ください。

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