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2022.03.29

遺言書は書き方が決まっています!

遺言書は書き方が決まっています!

遺言書は、自分の死後に相続について争いが起きないようにするために作成する、人生で最期の自分の思いを表す文書となります。遺言書は法的な書面なので、書き方や実現できる内容が決められています。また、遺言書の有効性の判断には遺言書作成当時の意思能力が問われるので、精神的な面も考えて、心身ともに健康なうちに遺言書を作成しておくことをお勧めいたします。

遺言書を選択する

遺言書3種類

遺言書は一般的に、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」と「特別方式による遺言」に分別されます。遺言書を作成しようと考えている方は、基本的に最初に挙げた3つの遺言の中から、自分にあった形式の遺言書を選択します。

自筆証書遺言

遺言の全文を自筆し、日付、署名、押印を記載して作成する遺言書。

メリット

・自分一人で作成できる
・時間がかからない
・お金がかからない

デメリット

・改竄の危険性がある
・紛失の危険性がある
・無効になる可能性がある

公正証書遺言

公証役場の公証人に遺言内容を提出し、遺言者、証人2人、公証人の立会いの下に作成される遺言書。

メリット

・無効になる可能性が無い
・作成後に安心感がある
・紛失が無い
・改竄が無い

デメリット

・お金がかかる
・時間がかかる

秘密証書遺言

遺言書を作成(自筆以外でも可能)し、それを公証役場に持参して、公証人と遺言者と証人2人の立会いの下、遺言書の存在が証明される方式の遺言書。

メリット

・自分一人で作成できる
・遺言書の内容を知られない

デメリット

・無効になる可能性がある

公正証書遺言と秘密証書遺言の相違点は、前者は公証人が遺言書内容を確認して作成しますが、後者は遺言書の内容は本人以外知れず、公証人は遺言書の存在証明のみを行います。

今回の記事のテーマは「遺言書の書き方」なので、下記は自筆証書遺言の作成についての解説となります。

自筆証書遺言書を作成する

自筆証書遺言を書く女性

必要物

・作成用紙(規定がない)
・ペン(ボールペンが好ましい)
・印鑑(実印が好ましい)
・印鑑登録証明書(実印で作成した場合)

作成手順

1.必要物を準備する

遺言書を作成するにはまずは、必要な物を揃えましょう。

2.文案を考える

遺言書は法的な文書なので、訂正方法は条文で定められているとおりに行わなければ、遺言書の効力が無効になります。そのため、遺言書の加除や変更については極力少なくするために遺言書を清書する前に下書きを作成し文書案を考えましょう。しかし、個人的には遺言書に訂正があればもう一度書き直した方が安全です。

3.遺言書を作成する

下書きが完成したら、実際に遺言書を作成していきましょう。遺言書には記載しても法的に効力を有さない事項もあるので、最初に遺言事項について学んでおきましょう。

例えば、遺言書に「私の死後長男Aと次男Bは仲良くすること」と遺言書の本文に記載しても法的に効力はありません。そのような自分の希望を記載したい場合は付言に書きましょう。

遺言事項ってなに?

遺言事項とは、遺言書に記載することで法律上の効力が認められているものです。遺言事項には以下があります。

自筆証書遺言書の作成例

 

遺言書

 

遺言者 田中 五郎(昭和30年5月2生)は、次のとおり遺言をする。
1.遺言者の相続人は、長男 田中 太郎(昭和55年8月10日生、以下「太郎」という。)および次男 田中 久(昭和57年6月4日生、以下「久」という。)の2名である。
2.遺言者は、下記に記載のある土地と建物を長男・太郎に相続させる。

(土地)
所在 大阪市○○区○○丁目
地番 ○番○号
地目 宅地
地積 300平方メートル

(建物)
所在 大阪市○○区○○丁目○番地
家屋番号 ○番○号
種類 居宅
構造 鉄筋コンクリート造陸屋根2階建て
床面積 1階 250平方メートル
    2階 240平方メートル

3.遺言者は、下記に記載した預金と現金 五百万円 を次男・久 に相続させる。

(預金)
○銀行○○支店 普通預金
口座番号 1234567
口座名義 田中 五郎

4.遺言者は、前項までに記載した以外の相続財産が判明した場合は、長男・太郎に相続させる。

令和 4年3月 10日
 遺言者  田中 五郎  印

※遺言書はすべて自筆で記載しなければいけません。

自筆証書遺言書の保管を考える

法務局の画像

遺言書を作成したら、保管場所を考えましょう。自筆証書遺言を作成した場合の保管場所として考えられるのは3つあります。

まず1つ目は、遺言書保管所に遺言書を預ける方法です。令和2年から自筆証書遺言を保管する制度として、遺言書保管制度が始まりました。この制度は、遺言書を作成し、それを遺言書保管所に預けることで、遺言書の改竄や紛失を防ぎ、円滑に相続手続を行う目的で成立されました。

遺言書保管制度の詳細は→こちら

2つ目は、自分で保管しておく方法です。遺言書の内容を知られたくないと考える人は少なくありません。そのため、遺言書を作成したら引き出しの中や棚の中にしまっておくのも良いでしょう。ただ、遺言書が他のだれかに見つかって改竄されるリスクや、遺言者の死後発見されないリスクもあるので、その点についてしっかり考慮して判断しましょう。

3つ目は、信頼できる人に遺言書の保管を任せる方法です。遺言書は遺言内容を実現させることが目的なので、作成したからといって安心してはいけません。自分で保管するのに気が引けるなら、遺言執行者や相続分が多い相続人に遺言の管理を任せたりするのも良いでしょう。この2者ならば遺言書を改竄するリスクは少ないと予想できます。

自筆証書遺言書(民法968条)

  1. 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
  2. 前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産(第997条第1項に規定する場合における同項に規定する権利を含む。)の全文又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければならない。
  3. 自筆証書(前項の目録を含む。)中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

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