相続手続きの費用はいくら?自分で行う場合と行政書士へ依頼する場合を比較 - 相続・遺言・離婚専門の大倉行政書士事務所

2026.10.20

相続手続きの費用はいくら?自分で行う場合と行政書士へ依頼する場合を比較

相続手続きの費用はいくら?自分で行う場合と行政書士へ依頼する場合を比較

家族が亡くなり、相続手続きを進めようとすると、最初に気になることの一つが費用です。「自分で手続きすれば安く済むのか」「行政書士に依頼するといくら必要なのか」「不動産の相続登記や銀行の解約には別料金がかかるのか」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

相続手続きの費用は、相続財産の金額だけで決まるものではありません。戸籍などの証明書取得費用、税金、専門家への報酬、郵送費など、性質の異なる費用を分けて考える必要があります。

例えば、自分で銀行の相続手続きを行う場合には、行政書士への報酬は発生しません。しかし、戸籍の取得費用や郵送費、必要に応じた証明書の費用は発生します。

また、不動産がある場合には、相続登記に必要な登録免許税がかかることがあります。この税金は、司法書士に依頼しなければ発生しない費用というわけではありません。

この記事では、奈良県生駒市の大倉行政書士事務所が、相続手続きを自分で進める場合と専門家へ依頼する場合の費用の違い、費用が高くなるケース、見積もりを確認する際のポイントについて解説します。

相続手続きにかかる費用は大きく4種類

相続手続きの費用を把握するためには、まず費用の性質を整理することが重要です。

費用の種類主な内容確認事項
証明書等の取得費用戸籍謄本、除籍謄本、住民票、登記事項証明書、残高証明書など必要通数や発行機関によって変動
税金・公的手数料相続登記の登録免許税、必要に応じた相続税など財産の種類・価額・法令上の条件による
専門家報酬行政書士、司法書士、税理士、弁護士等への依頼費用依頼内容と事務所の料金設定による
その他の実費郵送費、交通費、必要な資料の取得費用など手続きの件数や地域によって変動

専門家に依頼する場合でも、報酬にすべての実費が含まれているとは限りません。見積書に「報酬」と「実費」が分かれているかを確認することが重要です。

戸籍謄本・住民票などの取得費用

相続手続きでは、誰が相続人に該当するのかを確認するために、被相続人の出生から死亡までの戸籍等を調べることが一般的です。

通常の戸籍全部事項証明書、除籍謄本、改製原戸籍謄本などは、それぞれ交付手数料が定められています。例えば、一般的な窓口交付では戸籍全部事項証明書が1通450円、除籍・改製原戸籍謄本が1通750円といった料金が基本になります。

ただし、証明書の種類や請求方法によって手数料が異なる場合があるため、取得先の自治体の案内を確認してください。

転籍が多い方や、相続関係が複雑な方の場合には、必要となる戸籍の通数が増えることがあります。

また、郵送請求を利用する場合には郵送費等も必要です。相続人が複数いる場合は、各人の印鑑登録証明書など、被相続人以外の書類も必要になることがあります。

金融機関の相続手続きに必要な費用

銀行や信用金庫の相続手続きでは、戸籍、相続関係資料、遺産分割協議書、金融機関所定の相続届等を準備します。

口座の解約や払戻しに関する手数料の有無は、金融機関や対象手続きによって異なります。残高証明書や取引履歴の発行については、別途手数料が必要になる場合があります。

銀行が複数ある場合、それぞれ必要書類や提出方法が異なることがあります。同じ戸籍を各金融機関へ提出する場合には、原本還付や法定相続情報一覧図の利用について確認するとよいでしょう。

金融機関の数も費用を左右します

口座が1つの場合と、複数の銀行や証券会社に口座がある場合では、書類確認や連絡の手間が異なります。専門家への依頼費用を比較するときは、金融機関の数や対象口座数まで確認することが大切です。

不動産の相続登記に必要な費用

土地や建物を相続した場合には、相続登記の申請が必要になります。相続登記では、登録免許税が発生することがあります。

相続による所有権移転登記の登録免許税は、原則として課税価格の0.4%です。ただし、一定の土地に関する免税措置などがあり、すべての不動産について必ず0.4%を納めるわけではありません。

例えば、登録免許税の課税価格が1,200万円で、免税措置等の適用がない場合、単純計算では次のようになります。

登録免許税の計算例

1,200万円 × 0.4% = 48,000円

これは税率を説明するための単純な例です。実際の課税価格の算定、端数処理、免税措置の適用可否等によって納付額は変わります。

また、司法書士に相続登記申請を依頼する場合には、登録免許税とは別に司法書士報酬が発生します。

自分で登記申請を行う場合、司法書士報酬は発生しませんが、登録免許税や必要な証明書取得費用などは原則として必要です。

2026年10月時点では、一定の土地の相続登記について、2027年3月31日までの登録免許税の免税措置があります。詳しくは法務局「相続登記の登録免許税の免税措置について」をご確認ください。

相続税がかかる場合の費用

相続財産が一定の条件を満たす場合には、相続税の申告と納税が必要になります。

相続税には、原則として「3,000万円+600万円×法定相続人の数」という基礎控除があります。ただし、申告の要否や税額の判定には、債務・葬式費用、みなし相続財産、生前贈与なども関係するため、預貯金と不動産の合計額だけで判断できるとは限りません。

相続税の申告が必要な場合は、原則として相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告・納税を行います。

税理士に申告を依頼するときは、税額そのものと税理士報酬を分けて考えましょう。相続税の申告や具体的な税務判断については税理士の業務です。

相続手続きを自分で行う場合の費用

自分で手続きする最大の特徴は、専門家に支払う報酬を抑えられることです。ただし、費用が一切かからないわけではありません。

預貯金の相続だけの場合

被相続人の財産が銀行預金のみで、相続人が少なく、全員の合意が成立している場合には、比較的自分で進めやすいと考えられます。

この場合の主な費用は、戸籍や印鑑登録証明書等の取得費用、郵送費、金融機関が定める各種証明書の発行手数料などです。

銀行所定の相続届で対応できる場合には、遺産分割協議書を新たに作成しなくても手続きできることがあります。

ただし、複数の相続人がいる場合や、代表者が払戻しを受けてから分配する場合には、誰がいくら受け取るのか、手続き費用をどう精算するのかを整理しておくことが望ましいでしょう。

不動産がある場合

不動産を相続する場合、自分で戸籍を取得し、遺産分割協議書を作成し、法務局へ相続登記を申請する方法もあります。

ただし、司法書士へ依頼しない場合でも、登録免許税や登記事項証明書等の費用は必要です。

また、不動産が複数の市区町村に存在する場合や、何代にもわたる相続登記が未了の場合には、必要な資料や申請内容が複雑になる可能性があります。

登記申請に不備があれば補正が必要になることもあるため、費用だけではなく、申請の難易度や準備に必要な時間も考慮しましょう。

相続人が多い場合

相続人の人数が増えると、戸籍収集の対象が広がり、遺産分割協議書への署名押印の依頼、各種証明書の手配などにも時間がかかります。

相続人が全国各地に住んでいる場合には、郵送の往復回数が増えることもあります。

自分で行う場合の専門家報酬は抑えられますが、書類の確認や連絡調整にかかる時間は大きくなる可能性があります。

自分で行う場合の注意点

戸籍の不足や財産の記載漏れがあった場合、金融機関や法務局から追加書類を求められることがあります。

必要書類を集める前に、提出先へ手続きの種類と必要資料を確認しておくと、二重取得や再提出を減らせる場合があります。

行政書士などの専門家に依頼する場合の費用

相続手続きは、一つの資格者だけがすべての業務を独占的に行うものではありません。依頼する内容によって適切な専門家が異なります。

専門家主な依頼内容費用の考え方
行政書士相続人・財産調査、遺産分割協議書の作成、金融機関の相続関連書類や対応可能な代理手続等書類作成のみか、調査・金融機関手続まで含めるかによって変動
司法書士不動産の相続登記申請代理、登記に伴う書類作成等不動産の数、登記の内容、相続関係の複雑さによって変動
税理士相続税の試算・相談・申告、税務上の特例の検討等財産評価、申告の難易度、対象財産等によって変動
弁護士相続人間の紛争、遺産分割交渉、調停・訴訟対応等相談、交渉、調停等の依頼範囲と報酬体系によって変動

例えば、相続人調査と遺産分割協議書の作成を行政書士に依頼し、不動産の相続登記は司法書士に依頼する方法があります。

相続税の申告が必要な場合には、税理士への依頼費用が別途発生することがあります。

一方、相続人間で遺産の分け方について争いがある場合は、行政書士による書類作成だけで解決できるとは限りません。その場合は弁護士への相談を検討することになります。

専門家報酬は全国一律ではありません。日本行政書士会連合会でも、報酬は各行政書士が定めるものであり、同じ業務でも具体的な取扱内容によって大きな差が生じることを案内しています。

大倉行政書士事務所の相続手続き料金例

相続手続きを専門家へ依頼する場合、作業を個別に頼む方法と、一定の範囲をまとめて依頼する方法があります。

大倉行政書士事務所では、相続人・相続財産の調査、遺産分割協議書の作成、金融機関の相続手続きなどについて、個別業務と複数のプランを案内しています。

相続手続きの料金例(税込)

業務・プラン料金主な内容
相続人・財産調査プラン38,500円〜対象範囲に応じた戸籍収集、相続人の確認、財産調査、財産目録等
遺産分割プラン77,000円〜相続人・財産の調査と、合意内容に基づく遺産分割協議書の作成等
相続手続一式サポート187,000円〜相続人・財産調査、協議書作成、所定範囲の金融機関手続き等

表示額は各プランの基本料金です。対象人数、金融機関の数、財産の規模、複雑な相続関係などによって報酬は変わります。戸籍等の取得実費や、司法書士による不動産登記、税理士による相続税申告などは別途費用が生じる場合があります。

実際に必要な費用は、依頼内容を確認したうえで個別にお見積りします。

例えば、相続人の確認と財産調査だけを専門家に任せ、その後の金融機関手続きは相続人自身が行う方法もあります。

また、遺産分割協議書の作成までを依頼し、署名押印の手配は家族で行うなど、負担を分担する方法も考えられます。

一式の料金が高いか安いかを判断する際には、金額だけではなく、何人分の戸籍収集が含まれるか、何口座まで対応するか、追加書類が発生した場合にどう精算するかを確認しましょう。

自分で行う場合と専門家へ依頼する場合の比較

費用だけを見ると、自分で進める方が専門家報酬を抑えられます。しかし、相続人や財産の状況によっては、専門家に一部を依頼した方が負担を軽減できる場合があります。

比較項目自分で行う専門家に依頼する
専門家報酬原則発生しない依頼範囲に応じて発生する
証明書取得の実費必要原則必要
必要書類の確認本人が窓口等で確認受任業務の範囲で専門家が確認
平日の窓口対応本人が対応する場面が多い代理可能な手続きは負担を減らせる
書類の不備への対応本人が確認・補正受任範囲に応じて専門家が対応
相続人間の紛争当事者間の解決が必要紛争対応は弁護士等への相談が必要

自分で進めやすいケース

相続人が少なく、全員と連絡が取れ、財産が限られているケースでは、自分で進める選択肢があります。

特に、預貯金のみの相続で金融機関の数も少なく、必要書類を比較的容易に集められる場合には、専門家への一式依頼が必須とは限りません。

一部だけ専門家へ依頼した方がよいケース

相続人の確定が難しい場合、戸籍が多数必要な場合、不動産の権利関係が複雑な場合には、必要な部分だけ専門家へ依頼する方法が考えられます。

例えば、行政書士に戸籍収集と相続人調査を依頼したうえで、その後の遺産分割協議は相続人自身で行い、金融機関の手続きを進めることも可能です。

まとめて依頼した方がよいケース

金融機関が多数ある、相続人が遠方に住んでいる、平日に窓口へ行く時間がない、書類の準備を最初から整理してほしいといった場合には、まとめて依頼するメリットがあります。

ただし、一式のプランにも対象業務の範囲があります。相続税申告や相続登記申請の代理が含まれると誤解しないよう、契約前に確認することが必要です。

相続手続きの費用が高くなる代表的なケース

相続人の人数が多く、戸籍が複雑な場合

兄弟姉妹が相続人になる場合や、代襲相続・数次相続が生じている場合には、調査対象の戸籍や関係者が増えることがあります。

戸籍の取得通数だけでなく、相続関係説明図の作成や、各相続人への確認に必要な作業量も増えます。

財産が複数の金融機関に分かれている場合

銀行口座、証券口座、保険契約などが多数ある場合には、それぞれ必要書類や手続きが異なります。

専門家の料金体系によっては、金融機関や口座の数に応じて追加報酬が発生する場合があります。

不動産が複数あり、名義変更が複雑な場合

土地と建物が複数ある場合や、登記名義が何代も前の人のままになっている場合には、登記に必要な資料と作業が増えることがあります。

相続登記の登録免許税も、不動産の課税価格や免税措置の適用状況によって異なります。

相続人間で協議が成立していない場合

協議が成立していない場合、書類作成だけでは解決できません。弁護士による交渉や、家庭裁判所の調停等が必要になれば、それに応じた費用が生じる可能性があります。

相続人全員の合意が得られる見込みを確認しないまま書類作成費用を支払うことは避け、依頼先と業務の目的を整理しましょう。

費用だけでなく相続手続きの期限にも注意

相続手続きでは、費用を比較している間にも法律上の期限が進行することがあります。

手続き主な期限注意点
相続放棄原則3か月以内自己のために相続開始があったことを知った時から起算。熟慮期間の伸長が認められる場合あり
相続税の申告・納税原則10か月以内申告義務がある場合。遺産未分割でも原則期限は延びない
相続登記原則3年以内取得を知った時を基準とする基本的な義務と、遺産分割成立後の追加的義務に注意

特に、借入金などの債務が多い可能性がある場合には、相続放棄の期限を意識する必要があります。

また、相続税の申告が必要な相続では、遺産分割協議がまとまっていなくても、原則として申告期限が延長されるわけではありません。

期限が近い場合は費用比較だけで判断しない

相続放棄の原則3か月、相続税申告の原則10か月、不動産の相続登記の原則3年は、それぞれ別の制度です。

期限が迫っている場合や、すでに経過している場合は、必要な専門家への相談を優先してください。

相続手続きの見積もりを取るときの確認事項

専門家に見積もりを依頼する場合には、単に「相続手続きをお願いします」と伝えるだけでは、業務範囲が明確にならないことがあります。

できる範囲で次の情報を整理しておくと、必要な作業を見積もりに反映しやすくなります。

  • 亡くなった方の死亡年月日
  • 相続人の人数と続柄
  • 遺言書の有無
  • 不動産の所在地と件数
  • 銀行・証券会社などの名称と口座数
  • 借入金等の債務の有無
  • 取得済みの戸籍や証明書の有無
  • 遺産分割協議が成立しているか
  • 相続税の申告が必要となる可能性
  • どこまでを専門家へ任せたいか

見積書では、基本報酬に含まれる戸籍取得の人数や金融機関の件数、追加報酬の発生条件、実費の精算方法、業務終了時の報告内容まで確認することをおすすめします。

相続手続きの費用に関するよくある質問

相続手続きを全部自分で行えば無料になりますか?

専門家報酬は原則として発生しませんが、戸籍等の取得費用、郵送費、証明書発行手数料、必要に応じた登録免許税などが生じます。また、相続税の申告義務がある場合は納税も別途検討する必要があります。

行政書士に相続手続きをすべて任せられますか?

相続人調査、財産調査、遺産分割協議書の作成など、行政書士が対応できる業務はあります。ただし、不動産の相続登記申請代理、相続税申告、紛争の代理交渉等は、司法書士、税理士、弁護士など対応可能な専門家への依頼が必要です。

相続人が少なければ費用は安くなりますか?

一般的には書類収集や連絡の負担が小さくなる場合がありますが、相続人の人数だけでは決まりません。不動産の数、銀行口座数、債務や相続税の問題なども影響します。

専門家への依頼費用は相続財産から支払えますか?

相続人間で費用の負担方法を合意しておくことは考えられます。ただし、相続財産からの支払いや金融機関口座からの払戻しが自由にできるとは限りません。相続人全員の合意や金融機関所定の手続き等を確認する必要があります。

相続手続きの一部だけ行政書士に依頼できますか?

はい。例えば、戸籍の収集と相続人調査、財産目録の作成、遺産分割協議書の作成など、必要な業務だけを相談する方法があります。対応範囲や料金は個別の見積もりで確認してください。

まとめ|相続手続きの費用は実費と専門家報酬を分けて比較する

相続手続きの費用は、相続人の人数や財産の種類、依頼する専門家の業務範囲によって変わります。

自分で進める場合は専門家報酬を抑えられますが、戸籍等の取得費用や登録免許税などは必要になることがあります。

行政書士へ依頼する場合には、調査のみ、協議書作成まで、金融機関手続きも含む一式サポートなど、必要に応じて依頼範囲を検討できます。

費用を比較するときは、金額の安さだけでなく、どの手続きが含まれ、どの費用が別途必要なのかを確認することが重要です。

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大倉行政書士事務所は、奈良県生駒市を拠点に、相続人調査、相続財産調査、遺産分割協議書の作成、金融機関の相続関連手続きなど、争いのない相続に関する書類作成や対応可能な手続きを支援しています。

生駒市や奈良市のほか、東大阪市、大阪市および周辺地域からのご相談にも対応しています。すべてを専門家に依頼するべきか、一部を自分で進めるべきか迷っている場合も、現在の状況を確認して必要な業務の範囲を整理することができます。

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